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2007年 07月 08日
個人消費の底上げに貢献する。
金曜の夜、前々からハラマンと遊びましょうと約束をしていたので、仕事を適当に切上げて22:30頃帰宅。早速ハラマンから連絡をいただくと、シェラトン都ホテルにいるという。おお、我が家から歩いて5分ではないか。なんて素敵なプラン。

都ホテルというのは、外資系ホテル全盛の東京にあってはかなり渋いホテルであるが、それだけに人も多くなく、ラウンジも落ち着いているので結構好きな所である。ただし、細部を見ると様々なほころびがあるのだが…。

ラウンジでジャズの生演奏があるというので、日本のホテルは猫も杓子もスタンダードだから今夜もスタンダードなんだろうなぁと思い、耳慣らしにipodでStan Getz & Bill EvansのNight and Dayなんか流しながら目黒通りを歩く。楽しさMax。うふふ。

ラウンジでは案の定お決まりの曲が流れる。杓子定規にスタンダードを流すことで、一体誰の満足度が高まるというのだろうか…。まぁそんなことはどうでもよく、シャンパンベースのオリジナルカクテル(名前忘れた)を最初の一杯に、楽しい会合の始まり。その後、ハラマンが泊まる部屋で俺が先週買った椿姫を流し、カンヌ映画祭で飲まれたなどというシャンパンを飲み、美味しいバゲットをつまみに、夜は更けゆくのであった。ちなみに誤解しないで欲しいのは、やってることはだいぶラブラブなカップルだが、俺もハラマンも生物学的にはメスが好きだぜ?

ホテルで爆睡した後(ちゃんとツインの部屋だから安心してくれ)の土曜日、世間はバーゲンシーズンとのことなので、俺も時流に乗って表参道に繰り出してみた。camperでサンダルでも買おうかなという魂胆である。

すると、いいなと思っていたサンダルに在庫がなく、伊勢丹メンズ館か新丸ビルにはあるという。俺は、「メンズ館」というコンセプトと響きが「ボクちゃんちゅかれたでちゅー」とか金曜の夜に言っちゃうような幼児プレイ好きの男性と同じくらい気持ち悪過ぎて今まで近寄ったことがなかったのであるが、世の中の色々な物事に触れることも自分の職業には重要であるため、試しに行ってみることにした。いざ「メンズ館」。気持ちわりぃ…。

そそくさと表参道から原宿駅に向かう途中、何を血迷ったか竹下通りを通ってみよう!と思い付き、太陽が照りつける上に湿度が高い異常気象の中、竹下通りに突入してみた。

前から人が来ても全くよけるそぶりもない文化、暴力的なファッション、清潔とは無縁のクレープ屋…。通りに入って0.5秒で全ての元気を奪われる。

竹下通りという東京の混沌(というより日本の混迷)と上手く付き合う最適な戦略、それは竹下通りには一生近寄らないことである。また一つ学んだぜ。

無事新宿に着き、「伊勢丹メンズ館」の前に高島屋のHMVでアイーダのDVDを購入してテンションを上げる。あいだゆあじゃないよ、オペラだよ。

その後、高島屋から伊勢丹に向かう中、あまりの暑さにちょっと汗をかいたので、カフェで一休み。とりあえず近くにあって一人分の席があればいいやと思って入ったところはカップルだらけのカフェで、しかも歩道に面した席しか空いていなかったので、思わぬところで一人オープンカフェを堪能してしまった。土曜日にスーツの怪しい眼鏡男性が一人オープンカフェでビールを飲んでいる光景は、周囲のラブラブカップルに対して負の外部効果となっていたことだろう。訝しげな視線も感じたが、俺様はそんなことは気にしない。むしろお前らこそ家に帰って大人しく本でも読んでろ。ふん。

そんなわけで汗も引き、いざ噂の「伊勢丹メンズ館」へ行くと、そこは自分がアリになって土中の巣に入ってしまったかと思えるほどの混雑であった。みんな一所懸命に色んなお洒落グッズを選んでいる。気持ちわる。

まぁ、そうは言っても確かに人気がある理由はよくわかる。「お洒落」と言われるブランドがメンズ館に集結し、ここに来ればつま先から頭までお洒落グッズが揃うという非常によくできたワンストップサービスである。「みんなと同じものだと安心」という同一性を求める感覚に適合した伊勢丹そのもののブランド、「でもちょっと違うものを身につけて優越的地位を築きたい」という差異性を求める感覚に適合した豊富なポートフォリオ、これが伊勢丹メンズ館の強みか。…気持ち悪い。

そんな気持ち悪い伊勢丹メンズ館を後にする俺の手には、なぜか紙袋が3つぶら下がっているのだった。

いやぁ、思わず色々買い物してしまった。伊勢丹メンズ館って便利だなぁ。

by chinstrappenguin | 2007-07-08 23:59 | 日記 | Top Page


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