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2007年 07月 29日
隅田川の花火を見ながらテンションについて思う。
土曜。晴れ。前日の夜は、大学で心理学を専攻し将来は福祉施設を作りたいという希望を持ちながらも現在はモデルの仕事をしています、という謎の人物と飲んだおかげで二日酔い。

本日は、山手線を歩いて一周するとかいう相変わらず意味不明な計画をハラマンが立て、それにナカノとメグちゃんが乗じて実行しているとのこと。なんというか、どこから突っ込んだらいいのかわからない。類は友を呼ぶなんて言葉があるが、俺はそんな面妖な行為は行わない。格言の嘘に気付く2007年。梅雨はまだ明けない。

なんとか午後には二日酔いも回復。午前中に東京駅を発った妖怪3人組は渋谷・原宿あたりを歩いているそうだ(※反時計まわり)。俺はチャリで追いついて、奴ら3人をこれでもかというくらい馬鹿にした後、優雅にHMVにでも寄って帰ろうと画策しつつ家を出る。

ハラマンと連絡をとると、原宿ではなく新宿に来てほしいとのことなので、とりあえず新宿に行き、テンションの高い妖怪3人組と高島屋の麓で合流。詳しく話を聞くと、妖怪達は新宿から山手線でワープし、浅草まで出て隅田川の花火大会に行くようだ…。「なるほど頑張って下さい」と、激励の後に帰宅しようとしたが、どうやら俺も花火大会の要員に入っているらしい。

世の中には「想定の範囲外」という便利な言葉があり、一時期流行語にもなったが、流行から若干のタイムラグを経て、俺のもとにもやってきたようだ。…浅草に行くなんて聞いてないよ!!

まぁでも、ここで帰ったら男がすたる(?)と思い、俺も浅草まで同行することに。とりあえず俺はチャリなので、一人新宿から秋葉原までチャリを飛ばし(!)、秋葉原にチャリを置いた後に上野で合流することにした。こうなりゃとことん付き合ってやるぜちくしょう。

その後、花火大会のために殺人的な混雑を呈している銀座線に乗って浅草に繰り出す。もう自分でも何やってんだかよくわからないが、とりあえずメグちゃんのテンションは高い。

浅草も予想通りあり得ないほどの人手で、花火もほとんど観られない状況であったが、いちおうの雰囲気を楽しみ、再び山手線に戻る。ここまで来たら最後まで付き合おうと、無謀3人組のゴールである東京駅まで付き合った。時は午後10時。ハイテンション3人は12時間かけて一周を達成したのである。ご苦労様です。

丸ビルの麓で達成の乾杯に付き合うと、彼らは山手線一周の余韻に浸るも束の間、今度は富士山の登頂という案が飛び出す。なるほどね、やはり「類は友を呼ぶ」というのは嘘だ。俺の辞書に、富士山登頂という言葉はない。

ま、富士山登頂の際には、俺は五合目までハイテンションsを車で送って、後は河口湖のオーベルジュでゆるりとさせていただこう(と釘を刺しておかないと登頂要員に入れられてしまう)。

結局本日は、白金台〜新宿、新宿〜秋葉原、秋葉原〜白金台という果てしない距離をチャリで爆走し、思わぬところで運動をしてしまった。

本日の教訓。類は友を呼ぶのではなく、ハイテンションな人間は友を類に仕立て上げるのだ。恐るべしハイテンション。

人間の性質を規定する最大の要素は、テンションなのかもしれない。

# by chinstrappenguin | 2007-07-29 20:56 | 日記 | Top Page
2007年 07月 22日
地方都市およびミサ曲
日曜にバーベキューの予定が入っていたのだが、前々日の金曜に急に延期の旨が伝えられたため、週末は実家に帰ってゆっくり仕事をすることにした。

途中、浦和を通過する際に車窓から建設中のパルコが見える。パルコなんて松本にも新所沢にもひばりが丘にも、何気にいたるところで展開している大して珍しくもないショッピングセンターだが、浦和にとっては革命的な出来事である。地方都市浦和の狂乱である。

浦和を眺めた後、用事があったので大宮に立ち寄る。ecuteやルミネや丸井やロフトや東急ハンズがあり、まさにプチ新宿・プチ渋谷な様相を呈している。一方で、スタバに結構な待ち行列が出来ていたり(一列でかなり行儀が良い)、駅のホームがほんのりワンカップ臭かったり、一昔前か二昔前のヤンキー風ファッションでバッチリきめた10代のグループがたむろしていたりと、地方都市を地方都市たらしめる微妙な田舎感も漂っていて面白い。

とはいえ、最近は地方都市の都会化が急激に進んでおり、基本的には都内に出なくても大抵のものが手に入る。特に、ファッションについては都内の有名なショップが軒並み地方都市に展開しているので(浦和にルイ・ヴィトンが進出する恐るべき時代である)、若年層が都会に出ずに近くの地方都市で過ごすという現象が起きているようだ。

そのおかげで地方都市の犯罪率が増加し、ちょっとした社会問題であるとのこと(本当かどうかは各自で検証してくれ)。それを抑止するには、発展の段階で共同体としての結びつきを亡くしてしまった「東京」の後を追う画一的な都市化をやめ、昔ながらの共同体を大事にした、地方特有の発展をめざすべきなんて意見もあるようだ。そんな話を地域ブランドや中心市街地活性化の議論と絡めると面白いのだろう。

ま、地方の当事者にとっては、東京の真似事をした、のっぺりとした都市でも便利だし全然OK なんだけどね。

そんなことを感じながら、仕事を片付け、友人の悩みの受け皿をしているうちにあっという間に日曜が終わってしまったので、終電近くで我が家に戻る。休日の方が時間の流れが早いなんて、神様も残酷な感覚を用意してくれたものだ。

帰りの電車ではモーツァルトの大ミサ曲を通しで聴く。レクイエムよりクールな割に癒される曲(癒しを求めるほど疲れていないが…)。CDショップに行くと、わけのわからない癒し系イージーリスニングがいまだに根強い人気だが、そんなもの買うくらいならこっちを聴けばよいのに。

みんな仏教徒だからミサ曲は遠慮してんのかな。クリスマスは阿呆みたいに盛り上がるくせに。

ま、地方都市の発展と同じで、わかってても矛盾を解消できないってことあるよね。

# by chinstrappenguin | 2007-07-22 23:31 | 日記 | Top Page
2007年 07月 16日
綺麗な教会
日曜22:30@渋谷HMV。ベートーベンの交響曲第7番(カルロス・クライバー指揮のCD)が欲しかったが置いていなかった。仕方がないので、リストのピアノ曲集(ボレット)とちょっと渋めにベルクの叙情組曲(ジュリアード弦楽四重奏団)を購入。

本日はチャリなので、少し遠回りしてゆっくり帰ろうと青山の方まで出向く。気分良くチャリを漕ぎ、国連大学の前を通ると、結婚式(3次会?)後の団体が路上を占拠し、中には泥酔して倒れている人もいた。そういうことは高田馬場とか田町とかでやれ。

適当にチャリを走らせていると、闇の中にポツンとライトアップされた建物を発見。昆虫のように光に向かってフラフラと進むと、それは教会であった。なるほど。最近は教会もライトアップするのか。

そんな夜の裏道探索を終えて246に戻ると、いつの間にかベルコモンズまで来ていた。そこで、外苑西通りをゆるりと南下。さすがに0:00近くなっていたので、休日の通りは時々タクシーが通る程度。おお、気持ちよい。…と思ったのも束の間、よく考えりゃこの通りに面する一帯は青山墓地じゃねぇか。

気付いた途端、非常に心細くなる。こんな時に限ってタクシーも1台も通らない。しかも車だとあっという間に抜けられる外苑西通りも、チャリだと結構長い。

それでも何とか墓地を抜け、オープンテラスで洒落こんだfurutoshiまで辿り着く。通りに面して、チェアではなく2人掛けのソファを置くという小粋な演出。俺が通り過ぎる時は、カップルがシャンパンを飲んでいた。あたしたちTokyoの夜を楽しんでるわよって感じ。

いつもなら、とっとと帰ってマンキューのマクロ経済学でも読んでろこのバカップルが!!!とチャリでそのままソファに突撃していきたくなるところであるが、今夜は青山墓地を一人で抜けてきた心細さに、不覚にもバカップルにホッとしてしまった。命拾いしたなお前ら。

その後、ちょっとコーヒーでも飲んで落ち着いて帰ろうと思い、六本木の椿屋珈琲店に行く。銀座に比べると非常に安っちい造りと雰囲気で、しかもロイヤルコペンハーゲンの器を使う一方でゴミ箱が無印良品というギョッとする演出ではあるものの、とりあえず特製アイス珈琲は美味い。氷も珈琲を凍らせて作っているので、溶けても味が薄くならないという粋なはからいである。

アイスコーヒーを生み出しただけでなく、珈琲で氷を作り出すことまで考えだす、そんな素敵なものつくり大国日本に乾杯して、俺はおもむろに本を取り出し、バカップルの替わりにお勉強するのでした。

アーメン。

# by chinstrappenguin | 2007-07-16 23:59 | 日記 | Top Page
2007年 07月 14日
丸ノ内で主夫を思う。
金曜の夜、会社の先輩と飲む。かなり熱い議論になる。俺は普段は議論の先を勝手に読んでしまい、わざわざ相手を説得するのも面倒くさいなと思うので友人などを相手にして議論することはないのだが、今回は先輩研究員ということで思わず熱く、そして一般的には「屁理屈」とも捉えられかねないほど粘っこく論理性を追究しながら議論してしまった。終わった頃にはとっくに世があけていたが、非常に有意義であった。

土曜。金曜の朝まで議論とともに浴びるように飲んでいたので、夕方まで死亡。日が暮れるまで、頭の痛さに「あー、あー」と唸るだけ。

17時くらいにようやく回復の兆しが見えたので、着替えて丸ノ内のTOKIAに向かう。友人女性の結婚式の二次会である。Pub Cardinal Marunouchiという小洒落たカフェでの結婚パーティーである。お相手は広告業を営む、CMプロデューサー(?)とか。

CMプロデューサー。何がなんだかよくわからないが、とりあえずモテそうな肩書きだな。俺も今度から初対面の女性には「業界人」ということにしよう。まぁ普通名詞レベルでは、日本のサラリーマンは全て日本標準産業分類上の業界に属する業界人だから、嘘は付いていない。「(シンクタンク)業界人です」と聞いたときに、固有名詞としての「業界人」を想定するのは、相手の自由である。業界人 is freedom。犬井ヒロシ万歳。

二次会には久しぶりに出会う友人がたくさん来ており、顔を合わせることが出来てよかった。今日出会うメンバーは、いわゆる「○○株式会社の正社員」というようなポジションとは縁遠く、比較的自由な人生を歩んでいる者が多い。そういった、あまり何かに縛られずに生きている友人と話すのは、窮屈な東京の暮らしの中では非常に貴重だ。

ちなみに、今日の新婦は既に子供を宿しているそうである。子供生まれたら、仕事はどうするの?と聞いたら、まだわからないとのこと。そうやって悩んでいる姿をみると、女性に圧倒的に不利なこの国の労働体系が恨めしく思う。

最近は女性の産休・育児休暇の充実などに加え、男性の育児休暇についても議論がなされているようで、それは良いことである。まずは制度だ。しかし、問題は文化の方で、仕事>育児(≒プライベート)という暗黙の図式が蔓延しているこの国では、例えば男性の育児休暇制度が整っても、現実には多くの男性社員が出世や同僚・顧客との関係を優先させてしまうのだろうなと思う。結局、女性の働きにくい環境はしばらく続くのだろう。

ちなみに俺は掃除好きだし(おそらく俺の会社のデスクは部で一番きれい)、料理もするし、仕事を辞めて子育てもする準備も万端なので、世のスレンダーで高収入なレディ達、お買い得だと思うがどうだろうか。結婚パーティーの後に歌舞伎町で夜の蝶にボディタッチされて悦に入っている今なんか、良いチャンスだと思うのだが。

# by chinstrappenguin | 2007-07-14 16:08 | 日記 | Top Page
2007年 07月 08日
個人消費の底上げに貢献する。
金曜の夜、前々からハラマンと遊びましょうと約束をしていたので、仕事を適当に切上げて22:30頃帰宅。早速ハラマンから連絡をいただくと、シェラトン都ホテルにいるという。おお、我が家から歩いて5分ではないか。なんて素敵なプラン。

都ホテルというのは、外資系ホテル全盛の東京にあってはかなり渋いホテルであるが、それだけに人も多くなく、ラウンジも落ち着いているので結構好きな所である。ただし、細部を見ると様々なほころびがあるのだが…。

ラウンジでジャズの生演奏があるというので、日本のホテルは猫も杓子もスタンダードだから今夜もスタンダードなんだろうなぁと思い、耳慣らしにipodでStan Getz & Bill EvansのNight and Dayなんか流しながら目黒通りを歩く。楽しさMax。うふふ。

ラウンジでは案の定お決まりの曲が流れる。杓子定規にスタンダードを流すことで、一体誰の満足度が高まるというのだろうか…。まぁそんなことはどうでもよく、シャンパンベースのオリジナルカクテル(名前忘れた)を最初の一杯に、楽しい会合の始まり。その後、ハラマンが泊まる部屋で俺が先週買った椿姫を流し、カンヌ映画祭で飲まれたなどというシャンパンを飲み、美味しいバゲットをつまみに、夜は更けゆくのであった。ちなみに誤解しないで欲しいのは、やってることはだいぶラブラブなカップルだが、俺もハラマンも生物学的にはメスが好きだぜ?

ホテルで爆睡した後(ちゃんとツインの部屋だから安心してくれ)の土曜日、世間はバーゲンシーズンとのことなので、俺も時流に乗って表参道に繰り出してみた。camperでサンダルでも買おうかなという魂胆である。

すると、いいなと思っていたサンダルに在庫がなく、伊勢丹メンズ館か新丸ビルにはあるという。俺は、「メンズ館」というコンセプトと響きが「ボクちゃんちゅかれたでちゅー」とか金曜の夜に言っちゃうような幼児プレイ好きの男性と同じくらい気持ち悪過ぎて今まで近寄ったことがなかったのであるが、世の中の色々な物事に触れることも自分の職業には重要であるため、試しに行ってみることにした。いざ「メンズ館」。気持ちわりぃ…。

そそくさと表参道から原宿駅に向かう途中、何を血迷ったか竹下通りを通ってみよう!と思い付き、太陽が照りつける上に湿度が高い異常気象の中、竹下通りに突入してみた。

前から人が来ても全くよけるそぶりもない文化、暴力的なファッション、清潔とは無縁のクレープ屋…。通りに入って0.5秒で全ての元気を奪われる。

竹下通りという東京の混沌(というより日本の混迷)と上手く付き合う最適な戦略、それは竹下通りには一生近寄らないことである。また一つ学んだぜ。

無事新宿に着き、「伊勢丹メンズ館」の前に高島屋のHMVでアイーダのDVDを購入してテンションを上げる。あいだゆあじゃないよ、オペラだよ。

その後、高島屋から伊勢丹に向かう中、あまりの暑さにちょっと汗をかいたので、カフェで一休み。とりあえず近くにあって一人分の席があればいいやと思って入ったところはカップルだらけのカフェで、しかも歩道に面した席しか空いていなかったので、思わぬところで一人オープンカフェを堪能してしまった。土曜日にスーツの怪しい眼鏡男性が一人オープンカフェでビールを飲んでいる光景は、周囲のラブラブカップルに対して負の外部効果となっていたことだろう。訝しげな視線も感じたが、俺様はそんなことは気にしない。むしろお前らこそ家に帰って大人しく本でも読んでろ。ふん。

そんなわけで汗も引き、いざ噂の「伊勢丹メンズ館」へ行くと、そこは自分がアリになって土中の巣に入ってしまったかと思えるほどの混雑であった。みんな一所懸命に色んなお洒落グッズを選んでいる。気持ちわる。

まぁ、そうは言っても確かに人気がある理由はよくわかる。「お洒落」と言われるブランドがメンズ館に集結し、ここに来ればつま先から頭までお洒落グッズが揃うという非常によくできたワンストップサービスである。「みんなと同じものだと安心」という同一性を求める感覚に適合した伊勢丹そのもののブランド、「でもちょっと違うものを身につけて優越的地位を築きたい」という差異性を求める感覚に適合した豊富なポートフォリオ、これが伊勢丹メンズ館の強みか。…気持ち悪い。

そんな気持ち悪い伊勢丹メンズ館を後にする俺の手には、なぜか紙袋が3つぶら下がっているのだった。

いやぁ、思わず色々買い物してしまった。伊勢丹メンズ館って便利だなぁ。

# by chinstrappenguin | 2007-07-08 23:59 | 日記 | Top Page